
「子どもを本好きにする」というテーマに絞って連続して10冊の関連本を読んでみました。
たった1冊の本に、自分の知らない知識や経験が詰め込まれているのだから、その10倍読めば、実にさまざまなことを知ることができるのでは?!と考えたわけです。
そこで、この記事では「子どもを本好きにする」をテーマに掲げて、連続10冊を一点集中で読んだ結果から、得られた学びをまとめていきます。
- 「子どもを本好きにする」テーマに絞って連続10冊読んでみた
- 子どもが本を好きになる3つの方法
- ①読み聞かせの本質
- ➁親も本を読もう
- ③一緒に本を選ぶ・一緒に書店に行く
- 「子どもを本好きにする10の秘訣」(平沼 純:著)
- まとめ
「子どもを本好きにする」テーマに絞って連続10冊読んでみた
10冊も読むと「このテクニックさっきも見た」「これ、どの本にも書いてある」というように、子どもを本好きにするための共通項がクリアになりました。
読書習慣に何を求める?
テーマを絞って読み進める中で、一言に「子どもを本好きしたい!」といっても、親の期待値にはグラデーションがあることがわかりました。
私の場合は、『読書=カッコいい』という価値観があります。
例えるなら、英語は読めないけど英字新聞に憧れるような感じです。
本読める人はカッコいい、だから自分の子どもにも本を読ませたい、という単純思考が子どもを本好きにしたいと思った、一番最初の動機です。

子どもを本好きにしたい期待値のグラデーション
「子どもを本好きにする」という目的で、知識を重ねていくうちに、私のような単純思考の理由だけではなく、強い意思で「子どもに読書習慣を取り入れたい」と思っている人も世の中にいることを知りました。
子どもが本を好きになってほしいと願う人の中には、「受験に向け読解力をつけさせたい」あるいは「塾の成績のよい子は勉強だけでなく本も読んでいるらしいからうちの子も」など、とても現実的な問題意識がある人も少なくありません。
子どもを将来どう育てていきたいか、どのように勉強を支援していけば良いのか、子どもの学業についてよく考えている人は、きっとそうなのだと思います。
図書の本くらいは読んでほしい
子どもを本好きにしたいことへの期待値のグラデーションがあると理解したからには、今回の私の記事の立ち位置を示しておくことが大切だと思います。
ということで、この記事のコンセプトなのですが、
この記事では、「ワーママである私が小1の娘に対して『せめて図書の時間で借りた本(週に二冊)』くらいは読む習慣を身に付けてほしい」という願いををきっかけに書いています。
子どもが本を好きになる3つの方法
それぞれの本から、子どもを本好きにするためのエッセンスを学んで、自分なりにまとめた結果によると、子どもが本を好きになるためには3つの方法が大切なようです。
その3つとは、『読み聞かせ』と『親の影響』と『本に触れる環境』です。
どの本にも盛り込まれている方法、つまりこの3つが重要だということが理解できました。
笑っちゃうくらいにどの本を読んでも、この答えにたどり着くのです。
- 読み聞かせ
- 親の影響
- 本に触れる環境
実は、この3つを眺めたときに、こんなもの当たり前だ、すでに知ってるよ、という少しガッカリした気持ちになったんです。
のちほど詳しく紹介しますが、この3つの方法を具体的に行動に落とし込むと『親が本を読んでいる姿を見せよう』『本屋さんや図書館に連れていこう』などとなります。
当たり前のことを書いてだけで目新しい発見なにもないのかよ、と最初はしょんぼりしたんですが、よく考えてみたら、その通りなんです。
子どもを本好きにするための魔法の方法などありません。
答えは、すで知ってること、でも実行するには難しいことばっかりだったんです。
①読み聞かせの本質

読み聞かせは技術を教わるもの?
読み聞かせって言ったって、本を読むだけでしょう?と思いますよね。それに、本の読み聞かせなんて誰からも教わってないし。
私の場合なんて、保健センターで絵本一冊配られて、この絵本をプレゼントしますのでおうちでも読んであげてくださいね。とそれだけでした。
その時は「タダで絵本貰ってラッキー」としか思ってなかったけど、肝心の読み聞かせの指南を受けていないんだ、ということに、今更ながら気づきました。
皆さんがお住みの地域はどうですか?読み聞かせの教室があったりするのでしょうか。
読み聞かせは安心感を与えること
本によると、読み聞かせの本質は、子どもに本の内容を理解させることではなく、『安心感を与える』ことなんだそうです。だから技術は不要です。
ただ穏やかに安心感を与えるように読めばいいんだそうです。
子どもにとって大好きな大人から本を読んでもらうことほど心が満たされる体験はそうありません。その声の記憶は、その人の中に生き続けて子どもの心の大きな支えになります。
言葉というものは、もともと話し言葉、音声言語として生み出されたものです。なので、声に出して読むことによって言葉を肉体化させていくことが極めて大切なのです。
上手く読めなくても良いので、穏やかに安心感を与えるように読み聞かせをしていきましょう。
音読は子どもから親への読み聞かせ
小学校に上がってから毎日、国語の音読の宿題を親子で取り組んでいます。
これも言ってみれば、読み聞かせですね。
この場合は、親⇒子ではなく、子⇒親への『読み聞かせ』であるわけです。
この時、聞き手である親は、子どもの音読の声がどれほど素晴らしいものであるかを再発見して、これを高く評価するように心がける必要があります。
ディズニー映画『シンデレラ』で、朝起きたシンデレラが「夢はひそかに」を歌うシーンがあります。
その歌声に引き寄せられるように、小鳥やネズミたちが集まってきて、みんなうっとりと聴き惚れる…そんな印象的な場面です。
子どもの音読の良さを再発見するというのは、まさにあのシーンのようなことかもしれません。
本は、それ自体が楽しいものですが、子どもはその楽しさをとおして、創造力や文学をたのしむための感覚を鍛えています。
親のあたたかい声で、子どもの心に物語を届け、その中に豊かな世界を蓄えていくことが大切なのだと感じます。
音読の宿題、流れ作業になっていない?

読み聞かせの大切さを改めて感じてからというもの、いつも家事をしながら片手間に子どもの話を聞いている自分に、はっとしました。
子どもの音読を山ほどある中のひとつの「タスク」としてしか見ていなかった私。
ひどい親だった?音読の宿題のやり方、今のままでいいのだろうか?と考えるようになりました。
読み聞かせの本質が「本の内容を理解させること」ではなく、「安心感を与えること」なのだから、語り手だけでなく、聞き手も丁寧に受け取らなければならないのではないか、と思うのです。
語り手の子どもの音読に、聞き手である私は、どんな態度でその声を受け止めればいいのだろう…。
忙しそうに皿洗いをしながら「音読やっちゃいなさい!」と急かし、子どもの読む声を聞き流し、読み終わっても感想も言わず、言うことは「音読カード、ランドセルに入れた?」と確認するだけ。
なんかこれって、まるで工場のベルトコンベアじゃないか?
流れ作業で『音読という名の宿題タスク』を処理しているだけの自分が恥ずかしくなりました。
子どもを本好きにする本を読んでいると、反省することばかりです。
「何度も読んで」は何度も読む

読み聞かせで大切なこと。「何度も読んで」は何度も読む。これは暗記ですね。
「またこの本?前も読んだのに」と言いたくなる気持ちをぐっと抑えて、何度でも何度でも読んであげてください。
どの本にも「何度も読んで」には「何度も読んであげましょう」と必ず書いてありました。なので間違いです。
話は変わりますが、私が体験したプロ保育士の声掛けが、この問題に対してお手本すぎる思考法なので、実際に見たエピソードを紹介します。
児童館の本棚から『はらぺこあおむし』の絵本を持ってきた子がいて、その子にお母さんに「読んで」と言って差し出す。
その子のお母さんは「それ家に持ってるよ、別のにしたら?」と言って絵本を受け取らなかった。
子どもは素直に「そうか」と言わんばかりに、本棚へ戻ろうとします。
すると、それを一部始終を見ていた保育士さんが、
「〇ちゃん、家にある絵本と同じか気になったね。同じ内容かどうか読んで調べてみよう」と声掛けしたんです。
その一言に、私は目から鱗が落ちました。
こんな素敵な声掛けができるのは、さすがプロ。
尊敬の気持ちが止まりませんでしたし、ああいいな、自分もこんな素敵な考え方ができたらなと羨ましく思いました。
「読んでほしい」の裏には、「知りたい」「確かめたい」という気持ちがあったのかもしれないなと。
その子の小さな探究心を、否定せず受け止めていた保育士さんの姿こそ見習うべきだと感じました。
買ってあげたのにどれもこれも読んでない
この「何度も読んで」の同じように親を悩ませる問題に「買ってあげたのにどれもこれも読んでない」というのがあります。
親からしたら「何度も読んで」って言う前に、せっかく買ったのに読んでないこっちの本読みなよ!と、ついついなじりたくなる気持ちがでてきます。
でてきますが、ぐっと我慢です。
読書に義務感は禁物なのです。
もかすると、その「せっかく買ってあげたのに」という言葉が、子どもから本を遠ざけてしまっているかもしれません。
読書に義務感は禁物
どの本も共通して、読書を勉強の道具にしてはいけないと言っています。
そして、今読まなくても、身近にある本をいつしか子どもは読むようになるとも言っています。
たとえ中身を読まなくても、本の手触り、本のタイトル、著者名の結びつき、それだけでも影響を与えてくれるのが本だそうです。
どうぞ、自由に好きな本を何度も読ませてあげて、読んでと言われたら何度も読んであげてください。
「せっかく買ってあげたのにどれもこれも読んでない」ではなく、「まだまだこれから読もうとしている本がたくさんあるとポジティブに考えましょう。
まだまだこれから読もうとしている本がたくさんある環境は最高の環境です。
➁親も本を読もう

本を読めと言っても効果はない?
子どもにばかり「本を読め」と言っても、あまり効果がないかもしれません。それなら、親も一緒に本を読みましょうという主張です。
これもしつこいくらいに、どの本にも書いてありました。
ある程度の年齢になると、親の言うこともろくに聞かなくなるでしょうし、そうなると親の後姿を見せるしかありません。
自分の親は、時間を見つけては勉強していたという後ろ姿は、読書を促す環境作りとしては最も大切なのだそうです。
そうはいってもね…、忙しい毎日で、落ち着いて本を読む時間そのものを作るのが大変ですよね。わかります。
ママが何を読んでいるか気になり始めた娘
我が家の場合は、小1娘がだらだらテレビを見ている横で本を読むことにしています。
そうすると、だらだら見るテレビに飽きたのか?それとも本へのジェラシーか?「ママ、見て」「ママ、あれ何?」「ママ」を連発して、私の視線を本から自分へ向けさせようとします。
本人も無意識のうちに、本を読んでいるママの姿がかなり気になっている様子。しめしめ。
そして、最近たーまに、私がソファで本を読んでいるところに近寄ってきて「漢字ばっかりで、なんて書いてあるのかわからない」と本をのぞき込む仕草をします。
本に興味がでてきたという変化が見られて、よっしゃ!という気分です。(逆に、娘が真剣にテレビに集中しているときは全く相手にしてくれません。)
目まぐるしい毎日で、落ち着く時間が少ない中、本を開くこと自体が難しい状況なのですが、「ママは何の本読んでるんだろう?」と読書への興味の兆しが見えているのは、子育ての中でも、とても嬉しい瞬間です。
そんなとき私はスナイパーのようにチャンスを逃さず、「図書で借りた本読んでみたら?」と声をかけるようにしています。
今後も継続して、読書する姿を見せて&スナイパーな声掛けをしていきたいと思います。
③一緒に本を選ぶ・一緒に書店に行く

最後のコツ、これが一番手っ取り早そう?!というテクニックですね。
「一緒に本を選ぶ・一緒に書店に行く」です。
子どもに本を選ばせるとなると、お金はかかるけど一番簡単にできそうな方法だな、というのが私の率直な感想です。
本は強制されて読むものではない
「本が読める」という動詞に命令形はないそうです。
つまり、強制的に読書好きになった人はいないという主旨なのですが、たしかに、好きな本に出会って、自分で選び取ることで、興味の幅を広げていったほうが与えられるよりも、読み漁るようになる気がします。
本に限らずですが、強制される読書ほど苦痛なものはありませんよね。
休日に家族で本屋へ
子どもを本好きにするのは、本に接する機会を多くすることが絶対に必要です。
例えば、休日に家族で買い物に行くついでに、本屋に寄るようにしましょう。
表紙が見えるように平積みにされている本は、全部が良い本かというと、そうではありません。平積みの本は、よく売れている本か、本屋が売りたいと思っている本です。
たくさん売れる本が良い本とは限りません。
売ることだけを狙った砂糖菓子のような、中身の薄いベストセラーは少なくないからです。
だから、親が面白い本を知っておく必要があります。
本選びの強い味方「ブックリスト」
子どもの頃に本を読まず、大きくなった親は子どもにどんな本をすすめたら良いのかわかりません。
でも大丈夫です。どの本にもたいてい著者がおすすめしたい「子ども向け本のブックリスト」がついています。
あらかじめ著者たちが、面白い本を厳選してくれていますから、年齢層とテーマと本タイトルでその中から選ぶことができます。
そして大体の本に書かれていたのは「紹介したかった本はこの何倍もある」という著者の声。すでにたくさん列挙されているのにこの何倍も?!こんなにも頼もしいブックリストはありません。
子どもを本好きにしたいテーマで本を書くくらい本好きな著者ばかりです。面構えが違う。
ブックリストに紹介されている本はとても興味を惹かれるものが多くて、どれにしようかな~と選択肢の多さに迷ってしまうほどでした。
どの本も素敵で、子どもに読ませたいと感じる本ばかりで、まるでケーキ屋で選んでいるときのうずうず感があります。
世の中にはこんなにもたくさんの子ども向け児童書や絵本があるんだなと、奥深い世界を感じました。
図鑑は本じゃない?
少し私の話をします。小6の時の出来事です。
朝読という活動をご存知でしょうか?
朝読(朝の読書)というのは、朝の時間に自分で選んだ本を読む時間です。
その朝読の時間で、図鑑を読んでたクラスメイトが先生に「ちゃんとした本を読みなさい」と注意されていました。
先生が言った「ちゃんとした本を読みなさい」という言葉。
今でも、私にはそれがとても不思議です。
だって先生は、「好きな本をなんでも読んでいい」とも言っていました。
当時の私は、「え、どっちなの?」と心の中で矛盾を感じていました。
クラスメイトの中には、バレンタインのチョコレートのレシピ本を読んでいる子もいました。
私はそれを見て、「いいなあ、実用的で楽しい本だ」と思ったんです。
図鑑もレシピも、ゲームの攻略本だって、どれも本です。しかも、読んでいてワクワクする楽しい本です。
図鑑やレシピ本(科学本)の良いところは、ひとつのテーマを深く掘り下げていて、「知りたい」という気持ちにまっすぐ応えてくれる本なんですよね。
このエピソードを思い出しては、子どもが本屋で、どんな本を選んでも「がんばれ!」と応援する気持ちで付き添いたいと思うのです。
あの時、先生が言った「ちゃんとした本を読みなさい」という言葉は、「それ言っちゃダメなやつ」として、私の中に教訓として残っています。
だからこそ、私は自分の子には、図鑑や科学の本など、興味を広げる本をどんどん与えたいと思います。
おやつ本ばかりではバランスが悪い
子どもに本を選ばせるとなると、頭がいたい問題がひとつ…。
子どもの本の値段はバカにできない金額であること。そして、子どもが自分で選ぶ本は、親が読ませたい本とはたぶん違っていて、我が家の場合だと、漫画とかゲームの攻略本、図鑑とかになりそうです。
せっかく買うなら、大人目線で「読ませたいためになる本」を買わないともったいないし、かといって、子ども自身の自発性を引き出さないとせっかく買っても読まないし。
こういう時は、図書館を利用して、たとえば10冊とかドサッと借りて興味を示したものだけ購入することを検討してみたりするとハズレを引く可能性を下げられそうです。
また「本を2冊買う作戦」という裏ワザもありました。(子どもを本好きにする10の秘訣)
「1冊だけ好きな本を買ってあげる」「…ただしね、実はお母さんのおすすめの本が1冊あるんだ。それも買ってあげるから、2冊読んでみて!」そうして、お母さんが選んだ「ご飯の本」と、子どもが選んだ「おやつの本」を、さりげなく、バランスを取りながら2冊同時に買ってあげるというわけです。一種の「交換条件」のようなものです。
(子どもを本好きにする10の秘訣)
読み聞かせ中心の年齢なら親が与えてOK
「どれを読んでみたい?」と選ばせる方が上手くいくとはいえ、まだ幼くて読み聞かせが中心の段階にいる場合(小学生二年生くらいまで)は基本的に親のセレクトで本を選んで大丈夫です。
その時は、自分が子どもの頃に好きだった本、あとは子どもを本好きにする関連書籍には、優秀なブックリストがついていますので、それを参考にしてみると良いと思います。
この時に、子どもに媚びている本ばかりを読ませないようにしっかりと親の目線で選んであげましょう。
子どもに媚びている本ばかりを読ませない
「子どもに媚びている本」というのは、キャラクターの魅力や宣伝効果だけで人気を集めている本のことです。
たしかに、物語の中では次々と事件や出来事が起こり、勢いよく読めます。
でも、その一方で、一生ものの心の栄養になるような深みは、あまり得られないのかもしれません。
この指摘には、正直、胸が痛くなりました。
「何でも良いから本を読みさえすればいい」と思っていた私は、まさにこういう子どもに媚びている本ばかりを買い与えていたと自覚したのです。
よく見れば、巷にあふれる子ども向けの本の多くが、こうした子どもにウケのいい本なのでは…?
子どもの興味を引くことばかりに気を取られていてはいけないなと、そう思わされました。
そうしたこともあり、子どもを本好きにする関連の書籍には、たいてい優れたブックリストがついているので、これからは、そのブックリストを参考にして本を選ぶことを、自分の中の軸にしていきたいと思いました。
「子どもを本好きにする10の秘訣」(平沼 純:著)
今回読んだ本の中から教科書的なやつを一冊選ぶとしたら、「子どもを本好きにする10の秘訣(実務教育出版)」を推します。

一番整理されていると感じた本
この本は、一番問題の芯をとらえていると感じたし、解決のためのアプローチがすごく整理されて体系立てて展開していきます。
他の本についてあまり比べるつもりはありませんが、多くの本は「子どもを本好きにするための働きかけ」「親の考え方」「読書の効果」が混ざり合っていて、少し散らかった印象を受けました。
その点、この本は目次の時点で構成がとても明快です。
まず「親の考え方をリセットし、再設定する」ことから始まり、次に「読み聞かせの重要性」を解き、続いて「本の選び方」を説明。
そして最後に「読書で身につく9つの力」と「子どもを本好きにする10の秘訣」で全体をまとめています。
この本は、まず前書きから良い。
この本は、スタートの前書きからすでに良いんです。
子どもを持つ親への寄り添いの温かい言葉で溢れます。
「はじめに」の冒頭から、子育て中の私がグッと引き込まれた部分を紹介します。
はじめに
わが子に心豊かな人間に育ってほしい、そのために少しでも本好きになってほしい、と思うのは自然な親心です。
しかし、その気持ちが強いあまりにうっかり言ってしまう言葉の数々ーー。
実はこれらの何気ないひと言が、子どもをかえって本嫌いにさせてしまう原因のひとつになってしまうのです。
なぜそうなのかということは本書の中で詳しく述べていきますが、今の時点で端的に記すと、本というものをあまりにも短絡的に、何らかの学習の手段=「教具」として考えすぎてしまっているからだということです。
豊かな読書経験をとおして得られるものは、決して学校の勉強や受験対策に役立つ知的能力だけにとどまりません。もっと幅広くて奥深い、子どもがひとりの人間として現実を力強く生きていく糧となる、ありとあらゆる体験が得られるのです。
そんな読書を、非常に限定された学習の手段にしてしまうなんて、あまりにももったいない。
(子どもを本好きにする10の秘訣)
悩んでいる人へプレゼントしたい一冊
この本では、子どもに本を読ませたい親の悩みや気持ちがすっきり言語化されています。
もし、子どもを本好きにしたいと悩んでいる友だちがいたら、私も読んで一番参考になったよ、これを読めば少し考え方がスッキリするかもと、プレゼントしてあげたい、そう思える一冊です。
あとブックリストも最高です。
本って最後まで読んで⇒結果つまんないってなるとコスパが悪すぎるので、信頼できるブックリストがあると一定の質はクリアしているので本当に頼りになります。
まとめ

本というものは、国語の力がなければ本を読むことができない。でも、その国語の力は、本を読まなければ身についていかない。
連続してテーマを絞って読むことで、この二つは原因であり、同時に結果でもあるということを知りました。
この問題が、互いに絡み合い、まるで堂々巡りのように見えます。
本は確かに面白いものです。でも、その「面白さ」は、興味・関心と、読んだり考えたりする力との追いかけっこの中で生まれるのです。
どんなに面白い本でも、読解力が足りず、読む苦しさが面白さを上回ってしまえば、結局は本を閉じてしまうでしょうし、
逆に、内容の面白さが難しさを上回れば、子どもは本にのめり込み、我を忘れて読みふけるのではないでしょうか。
だからこそ、まず子どもにはこの「読解力」を身につけさせる必要がありそうです。
けど、その力は、学校での図書の時間だけでなく、結局は「読むこと」そのものによって養われていく。という堂々巡りなのです。
読む力がなければ読めず、読めなければ力がつかない。
このパラドックスをどう乗り越えるか。
悩みの多い問題なのですが、是非今回まとめた3つの方法を実践してみてください。
読書習慣をつけることを継続して働きかけ、頑張っていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本選びの参考になるので巻頭のブックリストだけでもチラ見してみてください。
