ウミガメのスープ
ウミガメのスープとは、短い文章を手がかりに、「はい/いいえ」で答えられる質問を重ね、隠された状況を当てていく推理ゲームです。
有名だし、きっと面白いんだろうなと思って、図書館で借りて、育児の合間にパラパラとめくってみました。
※今回読んだのは、ポール・スローン著『ウミガメのスープ』です。

ウミガメのスープの回答にモヤっとした理由
うん!面白い!とても面白い!…けど、すっっっんごいモヤっとする。
「え、それ、最初に言うといて?」ってイラッとしたところもあり、イマイチ納得しきれない感覚が残りました。
この消化不良の正体はなんなのか…。
ウミガメのスープって、こういう問題
たとえば、ニュアンスこんな問題があります。
【問題】ある男が、レストランで「ウミガメのスープ」を注文しました。男は一口飲んだあと、店員を呼んでこう尋ねました。「これは本当にウミガメのスープですか?」店員は「はい、間違いありません」と答えました。
それを聞いた男は、勘定を済ませて店を出たあと、自ら命を絶ちました。なぜか?
この問題を見た時、生命を絶ちましたの唐突すぎる展開にビックリして度肝抜かれました。
【答え】男は過去に、極限状態で「ウミガメのスープだ」と言われたものを口にした経験がありました。
しかし本物のウミガメのスープを飲んだことで、あのとき自分が食べていたものはウミガメではなかったと気づいてしまったのです。ウミガメではない他の肉とは?その事実を悟ったことが、男を追い詰めました。(要点のみ)
答えを読んでどうですか?問題にたいして答えに納得できましたか?
ネタバレに直結しないように回答の解像度をボヤかしましたが。それを差し引いても、問題文からは読み取ることが出来ない前提条件にモヤモヤが残ります。
モヤモヤの正体
モヤモヤの正体は三つの要素で説明できそうです。
ウミガメのスープは論理パズルではない
そもそも、巷に溢れるパズルは論理的に解くものが多いので、論理パズルに慣れている人は「問題文に無駄はない、必要な情報はすべて与えられている」という前提で読むと思います。
だからウミガメのスープでも、「この文章から導ける唯一の答えがあるはず」と考えますが、もうその時点で違う、これが大誤算なわけです。
なぜなら、ウミガメのスープは、必要な情報が最初から欠けているのが前提の『設定崩しクイズ』だからです。まずここでズレが生まれます。
私と一緒に、小1娘もチャレンジしたところ、「ウミガメのスープってどんな味するの?」と自分なりにとっかかりを見つけようとしていて、私よりも問題文を味わっていて、筋が良かったです。
あり得ない設定があり得る
また、論理パズルでは、「あり得ない仮説」を最初に切り捨てる解き方が一般的です。
問題文に書いていないことは、効率的に除外していく考え方が正解に近いのが論理パズルですが、ウミガメのスープでは、「そんなわけない」と思った仮説ほど、正解に近いことがあります。
遠回りで無駄な質問が正解を導く
さらに、早押しクイズ的な「回答までの最短手数」を探す感覚とも相性が悪いです。
無駄な質問をしたくない、効率よく詰めたい、というのはウミガメのスープでは逆効果で、回り道こそが、ゲームの面白味の本体なので、論理パズル的に最短手を狙うほど、「楽しくない」「納得できない」になりやすいクイズです。
攻略法は「設定を疑うこと」
ウミガメのスープを楽しむコツがあるとすれば、それは「設定を疑うこと」だと思います。
現実的かどうか、常識的かどうかを一度脇に置いて、問題文の裏にあるかもしれない前提を探るのが突破口になります。
子供とやるのも楽しい
原っぱの真ん中で男が死んでいる、なぜか?…、みたいな問題で、小1娘が「風船で飛んでいましたか?(墜落を疑った)」と質問したときは発想の柔軟さに驚かされました。(私は遠くから銃で撃たれた的な発想しかなかった)
ウミガメのスープは、論理的に正しい質問よりも、自由な発想で質問で前提を明らかにするゲームです。
他にも娘は「それは夢を見ていましたか?(夢オチを疑った)」とか、大人では出せない角度の質問を炸裂していたので、大人よりも、子どもの方がよっぽど向いているのかもしれません。
今はまだ、夜の育児の合間に本を読むだけで精一杯ですが、いつか一緒に首をかしげながら遊べたらいいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
