
タイトル『ほんとにともだち?』如月かずさ作・小峰書店
ママの目線でいち推しの一冊「ほんとにともだち?」これは就学前の読み聞かせに最適です。
読んだあともジーンと残る余韻が良い本です。
■ ひとことで言うと
小学校に入って友だちとの関係に揺らいだときに自分の軸となりうる本です。
■ どんなお話?

クマの「まあくん」と、タヌキの「たんくん」の二人は一緒に遊ぶ仲なんですれど、たくさんおしゃべりをするわけでもなく、それぞれ別のことをして遊んでいます。
そんな二人を見たクマのまあくんのお姉ちゃんが、まあくんに「まあくんとたんくんって、ホントに友達なの?」と、ド直球のストレートを投げます。
この一言で、たんくんの心の中に「友達ってなんや?」という疑問が生まれます。これがお話の本質。
■ 親がグッときたポイント
物語は、たんくんの心の揺れや成長を丁寧に追いながら進みますが、私はどうしても、この1年、小学校という新しい環境で奮闘してきた我が子の姿と重ねて読んでしまいました。
自分と他人との境界線がまだ曖昧な年齢の主人公に対して、少し年上のお姉さんが、新しい視点や概念を投げかける。
そのことで、まあくんとたんくんの関係が壊れるのではなく、むしろ絆が深まっていく展開が、母親として胸にグッと刺さりました。
■ 子どもの反応
親目線でいうと、「そうよ…精神的な成長って、こうやって世間に揉まれながら強くなっていくんよ…」と、しみじみ感動しました。
その感動のテンションのまま、小1の娘に読み聞かせてみたのですが。
娘の反応はというと、感動よりも、お話に出てくるアイテム「花柄の栞」が可愛いね!と言っていました。
正直なところ、私ほどグッと響いた様子はなく、期待していたリアクションではありませんでした。
その理由を考えてみると、小学校に上がって環境が変わっても、(結果的に)娘はわりと友だちとうまくやれているタイプだったので、物語を表面的に受け取ったのかもしれません。(なので、この本を読み聞かせるには、少しタイミングが違ったのかもしれません。)
そう考えると、この絵本は「小学校が始まる前の、ドキドキしている時期」に読む一冊として、とてもおすすめだと思いました。
■ 読みやすさ・対象年齢メモ
読みやすさ:文章量は、複数回に分ければ一人読みもできそうなボリュームで、全体的に読みやすい印象です。
ただ、あらすじを娘に伝えたところ「読んでほしい」と言われたため、小1の娘には読み聞かせで楽しみました。
内容の理解や余韻まで含めて考えると、個人的には小3〜4年生くらいがいちばんしっくりくると感じました。
理解度の目安:全体としては、感情を過剰に説明することなく、淡々と事実を積み重ねていくトーンの絵本です。
全体的に、平易な言葉で書かれていますが、だからといって、誤魔化して書いてないので、丁寧に読めば一人で読んでも、心の揺れをちゃんと読み取れると思います。
■ こんな子におすすめ
例えば、友だちとの関係に悩んでいるときや、新しい環境にチャレンジする前、子も親も不安になったり、緊張すると思います。そんなタイミングでの読み聞かせが、とても合う本だと思います。
『友だちって、ただ一緒にしゃべって盛り上がるだけの存在なのか。』この物語を通して、友だちの本質について、そっと考えるきっかけをもらえるはずです。新しいことに挑戦するとき、ふと思い出したくなる一冊でした。
ストーリー展開はゆったりとしていて、事実を淡々と積み重ねていく流れがイラストの雰囲気に合っていました。最後に心のもやが晴れる栞のシーンでは、心を掴まれました。
ストーリーにハラハラドキドキの派手さはないけれど、すごく誠実で、読み終わったあとに、じんわり残る余韻。心の栄養剤みたいな一冊です。
今後うちの子達が、人付き合いで悩むタイミングでこんな本があるよ、と持たせてあげたいなと思います。
このブログでは、ワーママの日常や、その時々に考えていることを、答えを出さないまま書いています。
正解じゃない話ばかりですが、どこか重なる部分があれば嬉しいです。
